PEARS
withシミュレーション
Pediatric Emergency Assessment, Recognition, and Stabilization Provider
- 小児急変対応 評価認識安定化プログラム -
心停止に至らせないために…
特に子どもは心肺停止状態に陥ってしまうと予後がたいへん悪いため、呼吸不全、循環不全の前駆兆候に気付き、その重症度を判断して、その場で適切な介入(安定化)をし、専門医に引き継ぐ素早い対応が救命の要となります。
病院内で起きる成人の心停止の約8割は、突然の心室細動ではなく、防ぎ得たものであると言われています。心停止後の対応であるBLSのスキルのトレーニングだけで本当に大丈夫でしょうか…。その答えがPEARSの中にあります。
シミュレーショントレーニング
PEARSプロバイダーコースは、「PEARSといえば横浜!」と全国から受講者が訪れる BLS横浜 と共同運営にて開催します。
映像を見て学んだ観察・評価のスキルを、現場で有効に活用することができるかどうか。また、救助者どうしの連携や報告連絡、状況に応じた判断などを、シミュレーショントレーニングを通じて錬成し「職場で明日から使えるスキル」を習得します。
充実したシミュレーションを行うため、私どものPEARSは他団体より時間が長くなっています。
観察・評価のトレーニング
PEARSプロバイダーコースの特徴は、生命危機状態にある実際の患児の動画を見て、観察・評価の訓練を行うところにあります。
意識状態や表情、呼吸様式、皮膚色から、正常/異常を瞬時に評価する迅速評価(第一印象)。次いでバイタルサインを含めた A-B-C-D-E アプローチで問題点を探る一次評価アセスメント。それを実際の患者映像を見ながら、観察・アセスメントの訓練を繰り返します。(画像は開発当初のG2005版PEARS ProviderコースDVDより)
成人にも使えるスキルの数々
映像症例で示されるのは小児(患児)ですが、このコースで取り扱うアセスメント手法は、成人患者を含め、すべての患者/傷病者に使える普遍的なテクニックです。特に問診という手法が使えない乳児・小児をベースに観察と認知力をトレーニングすることで、より深くフィジカル・アセスメントスキルが鍛えられます。これは会話からは情報が取りにくい高齢者の身体評価にも有用です。毎日数々の現場に出動する現役の救急隊員でも、「PEARSを受けて視点が変わった!」と仰るくらいです。