top of page
20240407_救急隊到着遅延地域における救命と人工呼吸の実践.jpg

「人工呼吸は不要」という安易な言葉が救命率を下げる!

心臓突然死の減少を目指して普及が進んだ「人工呼吸を省略した胸骨圧迫のみの心肺蘇生法」ですが、救急隊の到着まで時間がかかる場所では、胸骨圧迫とAEDのみでは、心停止傷病者を救うことは困難。
また、救急隊到着までに時間を要する場所は、離島や山間部だけではありません。都心部であっても高層ビルの上層階や大規模施設では救急隊が傷病者にコンタクトするまでに相当な時間を要するものであり、やはり人工呼吸が重要なものとなるのですが、「人工呼吸はしなくてもよい」と救命法指導者までもが謳っていることがある実情…。

傷病者が発生したシチュエーションを踏まえた人工呼吸の必要性とその理由を考え、その場でできるベストの救命処置を考えます。

​人工呼吸が欠かせない心停止の態様

子どもの心停止の多くは、呼吸のトラブル等に起因する低酸素からの心停止。体内に酸素が残っていないため、いくら胸骨圧迫を行ったところで自己心拍再開や後遺症防止の効果は望めず、人工呼吸が不可欠なものとなります。また、溺水や窒息からの心停止も低酸素で起きるため同様です。

胸骨圧迫のみの心肺蘇生が有効なのは、心臓に原因があり突然心停止となった大人という限定的な条件下でのもの。いかなる場合でも人工呼吸を省略してよいというものではありません。

IMG_2451.jpg

人工呼吸省略の責任が問われた例

看護師等の医療従事者は、蘇生ガイドラインと救急蘇生の指針において、活動領域や診療科などに関わらず、バッグマスク等を用いた人工呼吸を組み合わせたフルサイズの心肺蘇生が求められています。

2011年に宮城県の耳鼻科クリニック内で発生した小児の心停止事案(死亡)においては、看護師らが人工呼吸を省略した心肺蘇生しか行わなかったことの責任が問われ6000万円を超える賠償命令に至りました。医療従事者のほか、業務の範ちゅうで心肺蘇生を行う者は、その立場と責任の再確認が必要です。

28525155_m.jpg

​大人の心停止も時間が経つと…

心臓に原因があり心停止となった大人でも、人工呼吸を行わず胸骨圧迫のみを続けていると血中の酸素は消費され、次第に心臓や脳に必要な酸素は無くなるため、倒れてから時間が経過した心停止も人工呼吸が不可欠です。119番通報から救急隊到着までの全国平均時間が10分超の現在、心停止傷病者の救命と社会復帰のために人工呼吸のあり方を見直すべきでしょう。離島や山間部、高層ビルの上層階、大型施設など、救急隊が傷病者に接触するまでさらに時間を要する領域ではなおさらです。

thn-bls (101)_edited.jpg

​「できる」方策を考えて備える

医療機関や保育所などにおいて、業務の範ちゅうとして人工呼吸を行うにあたっては、ポケットマスクやバッグマスクといったデバイスが必要となりますし、トレーニングも必要です。「難しいから」「器具がないから」が許されるのは、あくまで善意で救助を行う一般市民の話。業務の範ちゅうで救助を行う立場であれば、できない理由を考えるのではなく、できるためにどうするかを考え、日頃から備えておくことが必要。命を救うことはもちろん、法的リスクを回避する視点でも備えが求められます。

IMG_3053.HEIC

​救急隊到着遅延地域における救命と人工呼吸の実践

開催日

2024年4月7日(日)

時 間

10時00分から12時00分まで

 

場 所

名古屋市公会堂 第6集会室 【地図

〒466-0064 名古屋市昭和区鶴舞一丁目1番3号

JR中央線「鶴舞駅」から徒歩2分/地下鉄鶴舞線「鶴舞駅」4番出口から徒歩2分

 

受講料

2,000円(事前振込制)

対象者

  1. 救命法の指導にあたる方

  2. 離島や山間部、高層ビル、大規模集客施設などにおける救命にあたる方

  3. その他当該分野に興味がある方

主 催

ブレイブハートNAGOYA

予定内容​ ※座学のみのセミナーです

  1. 近年の人工呼吸の取り扱いと課題

  2. 心停止のメカニズムと人工呼吸の必要性

  3. 倒れてから時間が経過した場合の救命率と人工呼吸の効果

  4. 人工呼吸デバイスの選択

  5. トレーニングと体制づくり

修了証など

​ブレイブハートNAGOYAオリジナル講習のため、資格証や修了証の発行はありません。

キャンセル等について

最小催行人数に達しなかった場合や、荒天等による講習中止の場合は、別日への振り替えか、受講料の返金をもって対応させていただきます。

この場合、振込費用や交通費、宿泊費の弁済は対応致しかねます。

お客様(受講者)都合によるキャンセルにつきましては、所定のキャンセル料を頂きます。

返金にあたっては、キャンセル料及び手数料1000円を引いた金額を振り込みいたします。
●コース開催日から起算して30日前~15日前まで:2000円

●コース開催日から起算して14日前~7日前まで:受講料の50%
●コース開催日の6日前~前日まで:受講料の80%
●コース開催当日キャンセル及び無連絡不参加:受講料の100%

感染対策の実施について

ブレイブハートNAGOYA独自の規定及び会場施設の規定に基づき、皆さまにも感染対策の実施をお願いしております。詳細はお申し込み受理後の受講案内メール等に記載しますので、内容をご確認ください。
必要事項を実施・履行頂けない場合、受講をお断りしますのでご了承ください。
 

申込等に使用するメールアドレスについて

申し込みから受講までに通常3回ほど案内メールをお送りしますので、メール到着が都度確認できるアドレスをお使いください。また、PDF形式の資料等をお送りする場合がありますので、PDFファイルが受信できるメールアドレス使用を必須とします。

gmailなどはフィルターが強く、ブレイブハートNAGOYAからの案内メール類が迷惑メールフォルダに自動振り分けされているケースが散見されます。お申し込み後、3日を過ぎてもブレイブハートNAGOYAからのメールが届いていない場合は、一度迷惑メールフォルダなどをご確認ください。

4/7 ​救急隊到着遅延地域における救命と人工呼吸の実践

送信ありがとうございました。
担当者から案内をお送りしますので、しばらくお待ちください。

bottom of page