心停止対応はある意味簡単…
反応と正常な呼吸がなければ、救助者が進むべき道はCPR。心停止は最も緊急度が高い事象ではありますが、行うべきことは意外とシンプルなものです。
しかし、街中で遭遇する傷病者の多くは心停止ではない状態。判断の分岐点が何個も存在し、道は一本ではありません。特に、集客施設のスタッフや警備員など、業務として日常的に傷病者対応にあたる方にとっては、「どうすればよかったのだろう?」と悩むシーンも日々の勤務の中で多いのではないでしょうか。
真に手当が必要な箇所はどこか
床に倒れ、頭から出血している人を発見。止血をしながら救急隊を待ったが、実はその人は食べ物が喉に詰まり窒息して倒れたのであり、結果亡くなってしまった…。ある県の学校で起きた実話です。
出血がある=すぐ止血!ではなく、本当にそれが最も生命に危険がある事象なのか体系立てて評価し、優先順位が高い順に手当を行うことが必要です。
AHAの傷病者評価プログラム「PEARS」で学ぶ手法を踏まえ、非医療従事者でも理解でき、現場で実践できる範囲に調整して対応法を取り上げます。
お作法だけ習っても対応できない
我が国のファーストエイド教育は、「骨折している場合はこうする」というように、傷病名ありきで手当の方法をお作法のごとく練習するものばかりですが、では「骨折していること」はどうやって判断するのでしょう?そこが教育上欠落しているのです。
目の前にいる傷病者にいまいったい何が起きているのか、どこが生命を維持するうえでの問題なのかを評価・判断し、手当の優先順位をつけ、然るべきスキルをもって介入する。そんなトレーニングの場が必要です。
思考と判断のトレーニング
「〇〇症の場合はこうする!」という覚え方ではなく、人間が生きるしくみと死ぬしくみを踏まえ、その各要素に生命維持上の課題があるかを判断するスキルがなければ、実際の傷病者対応は難しいもの。
看護師等であっても、機材がない身ひとつの状態で傷病者の評価を行うことに難しさを感じる方は決して少なくないはず。保育園看護師やツアーナースなど、プレホスピタル領域で活動しようとする専門職の方々のトレーニングとしても活用頂ける内容ではないでしょうか。
傷病名を知っている ≠ ファーストエイドができる
1.ファーストエイドが必要な事態を認識し、評価し、優先順位をつける
2.適切な能力を用いてファーストエイドを行う
3.限界を理解し、必要に応じて次に委ねる
ファーストエイドの基本原則を踏まえたスキルの習得を!
セミナー「生命危機を見逃さない傷病者対応」
開催日
2020年8月29日(土)
時 間
13時00分から18時00分まで
場 所
名古屋市公会堂 第6集会室 【地図】
〒466-0064 名古屋市昭和区鶴舞一丁目1番3号
JR中央線「鶴舞駅」から徒歩2分/地下鉄鶴舞線「鶴舞駅」4番出口から徒歩2分
受講料
5000円(税別・事前振り込み制)
対象者
1.集客施設のスタッフや警備員など、業務として傷病者対応にあたる非医療従事者
2.傷病者評価の基礎を学びたい方(職業等は問いません)
3.応急手当普及員など、ファーストエイドの指導にあたる方
※申込み多数の場合、職務上、傷病者評価スキルが必要な方を優先しますのでご了承ください。
主 催
ブレイブハートNAGOYA
予定内容
1.人が生きるしくみと死ぬしくみ
2.体系的な傷病者評価の基礎
3.「ショック」を見逃さない
4.現場で必要な措置や資機材のあり方を考える
5.シナリオトレーニング
心肺蘇生講習のように体を動かしてスキルを習得するのではなく、ディスカッションなどを通じて思考や判断のトレーニングを行うことを主体とした内容です。
資料等
当日、オリジナル資料を1部ずつお渡しします。
資格証など
ブレイブハートNAGOYAオリジナル講習のため、資格証や修了証の発行はありません。
キャンセル等について
荒天等による講習中止の場合は、別日への振り替えか、受講料の返金をもって対応させていただきます。この場合、振込費用や交通費、宿泊費の弁済は致しかねます。
特に今後、感染症の拡大等による社会情勢の変化により講習が中止になる可能性がありますことは予めご了承ください。
なお、お客様(受講者)都合によるキャンセルにつきましては、所定のキャンセル料を頂きます。
返金にあたっては、キャンセル料及び手数料1000円を引いた金額を振り込みいたします。
●講習開催日から起算して14日前~7日前まで:受講料の50%
●講習開催日の6日前~前日まで:受講料の80%
●講習開催当日キャンセル及び無連絡不参加:受講料の100%